【授業☆しょ~かい】『一般解』は『特解』の線形結合だよ。 電子技術科(都留キャンパス)No.366
2021年01月20日こんにちは。あんどくんです 。
電子技術科をPRしているよ ☆彡
みんな、令和2年もリアルに応援よろしくね( `・ω・´)ノ
産短大は、後期授業がスタートして、13週目なんだよ。
今日、令和3年1月12日(火)は、1限の時間に1年生の『電気数学Ⅱ』におじゃましたんだよ。
1年生の『電気数学Ⅱ』は、高校で微分積分を学んだグループと、学んでなかったり学んだけど学び直したいっていうグループに分かれてやっているんだよ。今回は、前者のグループにおじゃましたんだよ。このグループでは、前期にまなんだ『電気数学Ⅰ』の内容をもとに、『微分方程式』や『フーリエ変換』について学んでいくんだよ。
はじめに前回学んだ『2階線形微分方程式』の解法について復習したんだ。
前回は、つぎのような定数係数をもつ同次方程式:
y ” + p y ‘ + q y = 0 (1)
の解法について途中までやったんだ。
前回の結果から、このタイプの微分方程式では、関数 y ( x ) を
y = exp [ – ( p / 2 ) x ] z ( x ) (2)
と置くことで、関数 z ( x ) について1階微分の項を含まない『標準形』の微分方程式:
z ” + k z = 0 (3)
または
z ” = – k z (3′)
を解く問題に置き換わるんだ。
式(3′)の解は、定数 k の値が、正、負、ゼロにより異なるんだよ。
[i] k =λ^2 > 0 の場合
このとき式(3′)は、次式のようになるよ。
z ” = – λ^2 z (4)
式(4)の方程式の『特解』は、すぐ確かめられるように
cos λ x と sin λ x
であることがわかるね。
[ii] k = – λ^2 < 0 の場合
このとき式(3′)は、次式のようになるよ。
z ” = + λ^ 2 z (5)
式(5)の方程式の『特解』は、すぐ確かめられるように
exp ( + λ x ) と exp ( – λ x )
であることがわかるね。
[iii] k = 0 の場合
このとき式(3′)は、次式のようになるよ。
z ” = 0 (6)
式(6)は、すぐに積分できるんで『一般解』が求まるんだ。
1回積分すると、
z ‘ = C 1 (7)
となって、もう1回積分すると『一般解』が
z = C 1 x + C 2 (8)
というように求まるよ。
はじめに [i] の場合の方程式:
z ” = – λ ^ 2 z (9)
について『一般解』を求めていくよ。
まずは、この方程式の『特解』のうちの一つ:
z = cos λ x (10)
に注目するんだ。
このとき、これを定数倍した
z = C cos λ x (11)
も『特解』なんだよ。
このことは、式(11)を直接微分することで確かめられるよ。
ここで、式(9)の『一般解』を『定数変化法』により、
式(11)で定数 C を x の関数 C ( x ) で置き換えた次の形:
z = C ( x ) cos λ x (12)
で仮定してみるんだ。
式(12)の両辺を x で 2 回微分した式と式(12)を、式(9)に代入すると、関数 C ( x ) に関して 2 階の微分方程式が得られるんだ。この微分方程式は、下の写真みたいに変形できるんで・・・
C'( x ) cos^2 λ x は定数になるんだ。
さらに、もう1回積分を実行することができて、C ( x )を下の写真みたいに求めることができるんだ。
このようにして得られた C ( x ) を、式(12)に代入すると、式(9)の『一般解』が次のように得られるんだよ。
z = C 1 cos λ x + C 2 sin λ x (13)
式(13)から『一般解』が、二つの『特解』の線形結合 ( 定数倍の和 ) で書けることがわかるね。
[ii] の場合の方程式:
z ” = λ ^ 2 z (14)
についての『一般解』の導出は、次回までの『宿題』になったんだよ。
この場合には、この方程式の『特解』のうちの一つを定数倍した『特解』:
z = C exp ( + λ x ) (15)
に注目して、『定数変化法』を使えばいいんだよ。
その結果『一般解』は、二つの『特解』の線形結合として、次式で与えられるんだよ。
z = C 1 exp ( + λ x ) + C 2 exp (- λ x ) (15)
『2階線形微分方程式』の解法を学んだところで、さっそく『演習問題』の微分方程式:
y ” – 2 y‘ – 3 y = 0 (16)
を解いたんだよ。
まずは、式(1)と(2)に示したとおり
y = exp ( x ) z ( x ) (17)
とおくことで、つぎの『標準形』の微分方程式:
z ” = 4 z (18)
が得られるんだ。
この方程式から z の『特解』:
exp ( 2 x ) と exp ( – 2 x ) (19)
が得られるんだよ。なので『一般解』が、これらの線形結合として、つぎのように表されるんだよ。
z = C 1 exp ( + 2 x ) + C 2 exp ( – 2 x ) (20)
式(20)を式(17)に代入すると、最終的に y ( x ) の『一般解』:
y = C 1 exp ( 3 x ) + C 2 exp ( – x ) (20)
が得られるよ。
今回はここまで
ふと窓の外を眺めてみると・・・
『雪』が降り出していたんだよ。
今日はこの辺で・・・
電車で帰るよ ≡3
途中、特急の『通過待ち』で停車した『甲斐大和駅』も真っ白だったよ。
みんな、今日も1日おつかれさま ☆彡
「今回学んだ『2階線形微分方程式』の解法は、『波動方程式』を解いて電磁波のふるまいを調べるときに使うんだよ。」
今日も『産短大の毎日』をみてくれてありがとう!
また、明日からがんばろっ٩( ‘ω’ )و
それじゃ ≡3 ≡3 ≡3
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