【授業☆しょ~かい】『ファラデーの電磁誘導の法則』を検証したよ。 電子技術科(都留キャンパス)No.367
2021年01月20日こんにちは。あんどくんです 。
電子技術科をPRしているよ ☆彡
みんな、令和3年もリアルに応援よろしくね ( `・ω・´)ノ
産短大は、後期授業がスタートして、13週目なんだよ。
今日、令和3年1月13日(水)の『前編』で は、2限におじゃました2年生の『卒業研究 (工学基礎理論3) 』について紹介するよ。 また『後編』では、3限におじゃました2年生の『通信工学実習 (IoTと通信工学) 』と、4限におじゃました1年生の 『キャリアデザイン』を紹介するよ。
電子技術科 (都留キャンパス) の『卒業研究』は、電子工学の基礎理論を学ぶ『卒業研究 (工学基礎理論1,2,3) 』と、最新の電子技術や、より専門的な電子技術を身につける『卒業研究 (電子工学技術)』 からなるんだよ。 また『卒業研究 (工学基礎理論1,2,3 ) 』は、1年次に『微分方程式』まで学んだグループと、高校数学の基礎から2年間かけてじっくり学ぶグループに分かれてやっているんだ。今回は『卒業研究 (工学基礎理論3) 』の前者のグループにおじゃましたんだ。
このグループでは、前期の『卒業研究 (工学基礎理2) 』にひきつづき、電磁気学を題材として、『ベクトル解析』 について学んでいるんだよ。
はじめに 『ファラデーの電磁誘導の法則』について学んだんだ。
コイルを貫く『磁束』が時間的に変化すると、コイルには、その変化を妨げる向きに誘導電流が流れるんだ。
その結果、コイルの両端には、一方に正の電荷、他方に負の電荷が生じるんだ。
そうすると、正の電荷がある方が、負の電荷がある方より電圧が高くなるんで、 コイルの両端には電位差が生じるんだ。
この電位差を Φ とおくと、Φ は単位時間当たりの『磁束』の変化として、
Φem = – ( Δ Φ / Δ t ) (1)
で与えられるんだよ。
ところで、下の写真みたいに、正の電荷の集団と、負の電荷の集団があるときには、前者のほうが、後者より電圧が高くなるんだよ。
正の電荷の集団の近くに、正の試験電荷を置いてみるんだ。そうすると、正の試験電荷は、正の電荷の集団から、負の電荷の集団に向かって移動するんだ。
このとき、 正の電荷の集団から、負の電荷の集団に向かって電流が流れたことになるんだよ。電流は、電圧が高い方から低い方に向かって流れるんで、 正の電荷の集団の方が、負の電荷の集団より電圧が高くなるんだよ。
というわけで、下の写真みたいに、一様な『磁場』中を、『磁場』に垂直な方向に一定の速度で動く導体棒に生じる起電力を求めたんだ。
今回は、導体棒に生じる電位差から、『ファラデーの電磁誘導の法則』を検証してみるよ。
導体棒が速度 v で動くと、 導体棒内部の電荷 q も速度 v で動くんで、電荷 q が『磁場』から『ローレンツ力』:
f = q v B (2)
を、図の向きに受けるんだよ。
なので、正の電荷が導体棒の左側にたまって、負の電荷が右側に取り残されるんだよ。
こんな風に正の電荷と負の電荷に別れると、正の電荷から負の電荷に向かって『電気力線』が生じるんで・・・
電荷 q には、『ローレンツ力』とは逆向きに『クーロン力』:
f = q E (3)
がはたらくんだよ。この二つの力がつり合うとき、電荷の移動がなくなるんだ。
このときの力のつり合い:
q v B = q E (4)
から、電場 E が
E = v B (5)
となるんだ。
正の電荷の集団の方が、負の電荷の集団より電圧が高いんで、 導体棒の両端には、起電力が生じるんだ。
電圧 (静電ポテンシャル) の定義から、負の電荷の集団を電圧の基準点に選ぶと、正の集団の電圧が、
φ em = B v ℓ (6)
と求まるんだ。ここで ℓ は導体棒の長さだよ。
ここからは、下の写真のような四角形のコイルが、速度 v で『磁場』中を動くとき、コイルの両端に生じる起電力を求めてみるよ。
ここでコイルの左側付近の『磁場』の大きさ B 2 が、右側付近の『磁場』の大きさ B 1 より大きい場合 ( B 2 > B 1 ) を考えてみるよ。
導体棒の問題の結果から、コイルを各辺に分けて考えると、電荷の移動が起きるのは、辺 DC と辺 AB のみだね。
D 点の電圧は C 点の電圧より高くなるんで、DC 間の電位差 φ em (DC) は以下のようになるんだ。
φ em (DC) = B 2 v ℓ (7)
同様にして、A点の電圧はB点の電圧より高くなるんで、AB間の電位差 φ em (AB) は以下のようになるんだ。
φ em (AB) = B 1 v ℓ (8)
ここで B 2 > B 1 なので、コイルの両端には、下の写真の向きに
φ em = ( B 2 – B 1 ) v ℓ (9)
の起電力が生じるんだ。
つぎに『ファラデーの電磁誘導の法則』を検証するために、下の写真の図から、Δ t 秒間でのコイルを貫く『磁束』の変化 Δ Φ を求めてみると・・・
辺 AB が速度 v で移動することで、コイルの面積が v Δ t ℓ だけ増えるから、コイルを貫く『磁束』が B 1 v Δ t ℓ だけ増えるね。
一方、辺 DC が移動することで、コイルの面積が v Δ t ℓ だけ減るから、コイルを貫く『磁束』が B 2 v Δ t ℓ だけ減るね。
なので、Δ t 秒間でのコイルを貫く『磁束』の変化 Δ Φ は
Δ Φ = ( B 1 – B 2 ) v Δ t ℓ (10)
となるね。
式(10)の結果から、1秒間当たりの『磁束』の変化を求めると、
Δ Φ / Δ t = ( B 1 – B 2 ) v ℓ (11)
となるね。
ここで、式(11)を使って、式(9)に示したコイルの両端に生じる起電力を書き換えてみると、次式のようになるね。
Φem = – ( Δ Φ / Δ t ) (12)
式(12)から、導体内部の電荷の運動から『ファラデーの電磁誘導の法則』が成り立つことを検証できたね。
今回ここまで。
「ミクロな視点から『ファラデーの電磁誘導の法則』を検証できたね。」
『後編』につづくよ ≡3
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