本校電子技術科の飯田幸美講師が専門誌International Journal of Modern Physics Dに論文「Event horizon detection: Zenith view as seen by falling into a Schwarzschild black hole」(訳:ブラックホールに落ちる人が見る景色)を発表しました。
飯田講師に論文の内容を分かりやすく解説してもらいました。
自転していないブラックホールに落ちている人がもともといた空間(ブラックホールの中心とは逆方向)を見ると、赤みを帯びつつ暗くなっていく星や銀河がだんだん大きくなっていく様子が見えます。
以下の2つの効果の兼ね合いの結果です。
2つの効果のうち、特殊相対性理論的効果の影響の方が大きいため、大きく見えます。
エディタが気になった個人的な質問を飯田講師にぶつけてみました。非常に丁寧な回答をいただいたのですが、エディタの文章作成力の問題でいただいた回答をうまく文章にできていません。結果としてざっくりした内容になっています。ごめんなさい。
A.小さいブラックホールはその境界(事象の地平線)付近での潮汐力(引き裂く力)が大きいため、すぐにぺちゃんこになります。巨大なブラックホールならその境界での潮汐力が弱いため、すぐにぺちゃんこにはならないです。ただし、ブラックホール中心に近づいていけば、いずれぺちゃんこになります。
A.二度と戻ってこれません。
A.高次元世界に行くのは映画の演出上のフィクションです。
A.仮につながっているブラックホールがあり、そのブラックホールを抜け出すことができたとしてもワープはできないです。ブラックホールを抜けた先は全く異なる世界です。