【授業☆しょ~かい】『アナログ回路実験Ⅱ』で簡易オーディオアンプを設計しました!【都留キャンパス電子技術科】

(都留キャンパス電子技術科No.476)
こんにちは。今回は、令和6年7月17日(水)3,4限に行われた電子技術科(都留キャンパス)2年生の授業『アナログ回路実験Ⅱ』を紹介します。

『アナログ回路実験Ⅱ』では、デジタル化の時代でも欠かせないアナログ素子である『トランジスタ』や『オペアンプ』の特性や使い方について学んでいます。4月から授業がスタートして、これまでに『トランジスタの増幅率』や『オペアンプの周波数特性』について学んできました。

今回からは、これまでに学んだ基本的な回路を応用して『簡易オーディオアンプ』の設計と製作を行います。最初に、下の回路図のようにコンデンサマイク(一番左側の素子)と抵抗R1の直列回路の出力電圧から、ハイパスフィルタ回路を使って不要な直流成分を取り除きます。そして、マイクに向かって話した自分の声がどのような電圧波形に変換されるかをオシロスコープで観察しました。

次に、下の回路図のように、ハイパスフィルタ回路の出力にオペアンプによる電圧増幅回路を追加して、出力電圧を増幅します。オペアンプの出力に接続したイヤホン(一番右側の素子)から、マイクに向かって話した声が適度な音量で聞こえてくるように、増幅度を定めて抵抗R4の値を決めました。

回路を設計図通りに組み立て、電源を接続して動かしてみると・・・
マイクに向かって話した声が、イヤホンからちゃんと聞こえました!

さらに、イヤホンでは物足りないので、もっと大きな音量が出せるように、イヤホンをスピーカーに付け替えて試しました。しかし・・・これではうまく動作しません。なぜならば、オペアンプの出力端子からは、スピーカーを動かすのに必要な電流を供給できないからです。
スピーカーに電流を供給するためには、オペアンプの出力電流をトランジスタを使って増幅する必要があります。

そこで、電流を増幅する電流バッファ回路を設計してオペアンプの出力に組み込みました。これで、簡易オーディオアンプが完成し、マイクに向かって話した声がスピーカーからはっきりと聞こえるようになりました。

このように、マイクに向かって話した声をスピーカーから鳴らすためには、電圧増幅と電流増幅の組合せ、言い換えると電力増幅が必要になります。
今回はここまで。

みんな、今日も1日おつかれさま☆彡
「次回は、今回の簡易オーディオアンプを改造して、低音や高音領域を強調するブーストオーディオアンプを設計します。」
今日も『産業技術短大のTopics』をみてくれてありがとう!
また、明日からがんばろっ٩( ‘ω’ )و

それじゃ≡3 ≡3 ≡3
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