高校生体験プログラムを実施しました 〜その1:音のカタチ?〜 【塩山キャンパス電子技術科】

塩山キャンパス電子技術科では、高校向けの体験プログラムを「いつでも」「だれでも」「気軽に」参加できるようにアップグレードしました。

今回は2025年9月25日に実施した「フーリエ級数展開とスペクトラムアナライザを用いた電気信号の分析体験」と「ドローンをPythonで飛ばそう!」を紹介します。

この体験プログラムでは、身の回りにある「音」や「電気信号」の背後にある数理的な仕組みを、観測・分解・合成を通じて楽しく学びます。

まずは、「フーリエ級数展開とスペクトラムアナライザを用いた電気信号の分析体験」です。

最初に「デジタルオシロスコープ」を使って音声信号を観測します。

まず、ブレッドボード上に空気の振動を電気信号に変換する電子回路をつくりました。

その後、回路に接続したマイクに向かって母音の一つである「ア」を発声します。

回路の出力側をデジタルオシロスコープという測定器を使うと以下の写真の様な感じで、電気信号を視覚的に観測することが出来ます。

一見するとグチャグチャの波に見えますが、よく見ると赤色の部分が繰り返し繰り返し現れていることが分かります。こういう波を周期的な波と言います。

こういった波は、フーリエ級数に展開することができ、「人のアの音声に含まれている周波数の成分ごとに」分解することが出来ます。

「三角関数」や「積分」を使うと数学的に解くことも出来るのですが、今回は「スペクトラムアナライザ」という測定器を用いて観測してみました。

スペクトラムアナライザから読み取ったデータをエクセルでまとめるとこんな感じになりました。

これで、「ア」という人間の声に、どんな周波数の波がどのくらいの割合で混ざっているのかを観測することができました。

ファンクションジェネレータと加算回路を使って実際に音の合成も出来るのですが、時間に限りがあるので次のプログラムに進みました。

その2に続く・・・